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境野米子の自然暮らし

築150年の茅葺きの古民家を修復し、暮らしはじめて16年。おいしい水が湧き、囲炉裏があって、四季折々の恵みにあふれる暮らしを楽しんでいます。

2007年11月 | ARCHIVE-SELECT | 2008年01月

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沢庵漬け

      自然に育てられたものを工夫して食卓に載せてみましょう!





  市販の沢庵漬け、どんな風に作られているのかご存知でしょうか?



 知人に頼まれて、漬物工場の検査室で働いたことがありました。そこで沢庵が製造されるのを目の当たりにして驚きました。



先ず大根は塩で下漬けし、その後塩漬け大根はポリ袋に入れられ、着色料・保存料・調味料が配合された調味液が注がれ、袋は閉じられて出来上がり。袋の中で味がなじんでいくわけです。



つまり、糠で自然にできる味ではなく、調味液によって作られた色と味なのです。限りなく糠漬けのたくあんに近づけた味や色であっても、結局は食品添加物の味と色。どうやら日本は、伝統的な繊細な味や香りに鈍感な人々が増えているようです。



 亡くなった父は沢庵が好物で、「これと味噌汁があれば何もいらない」が口癖でした。たしかに噛めば噛むほど深い味わい。甘くなく、酸っぱくなく、しょっぱくない独特の味と香りで、毎日食べても飽きないおいしさです。



米糠で漬ける発酵食品、まさに日本のヨーグルトといえるかもしれません。我が家では、家族みなが「家の沢庵でなければ、食べたくない」とうれしいことを言ってくれるので、8月終わりには畑に大根の種を蒔き、11月終わりから12月にかけて大根を干し、漬ける準備を始めます。



帰郷する子どもたちにも食べてもらいたいので「正月に食べられるように」と心がけているのですが、気候がよくて畑で大根が順調に育ち、晴天に恵まれてちょうどよく干しあがればいいのですが、毎年うまくいきません。



干すのも、温度が高い日が続くとカビが出ますし、寒すぎると今度は凍ってしまい、おいしくできません。大根がU字形に曲がるほど、十分に干した大根で漬けたポリポリの沢庵が好みなので、雨が続く時は、干し大根のカビをふせぐために囲炉裏に運んで干し、晴れれば出して陽に当て、零下に温度が下がる時は、毛布やシートをかぶせと、結構手がかかります。



干しあがれば後は簡単。塩、ザラメ、米ヌカ、昆布、干した柿の皮を用意して漬け込むだけ。自然に発酵がすすみ、美味しくなるのを待つだけです。だから、例えば八百屋で干し大根を買えば、だれでもが簡単に沢庵を漬けることができます。ひと手間をかけて、本物のうまさを味わってみませんか?



世界中を見渡しても、かくも簡単に伝統的な技や繊細な味を手放してきた国民もいないのではと思えてなりません。自然に育てられたものを工夫して食卓に載せる、あるいは暮らしに生かす知恵。とはいえ、先人たちの工夫や知恵に学ばないものはひとつもありません。



神が創られた最高のものを、最高に生かす工夫や知恵は、ほんのひと手間が必要なのかもしれないと思えるこのごろです。1年間、お付き合いいただきましたこと、感謝です。



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