境野米子の自然暮らし

築150年の茅葺きの古民家を修復し、暮らしはじめて16年。おいしい水が湧き、囲炉裏があって、四季折々の恵みにあふれる暮らしを楽しんでいます。

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ヤマメのセシウム汚染

福島民報第三部 未知への挑戦(17) 再開への船出 

淡水に潜む「例外」

餌から放射性セシウムを吸収している可能性が極めて高い」
 猪苗代町の県内水面水産試験場で、場長の河合孝(56)、生産技術部長の泉茂彦(56)、調査部長の川田暁(49)の3人は24日、東京電力福島第一原発事故以降に実施した研究資料を見返し、顔を見合わせた。これまでの実験のデータから導き出した分析結果だ。
 原発事故直後の平成23年3月末。試験場は、県内のコイなどの養殖業者から要望を受け、放射性物質の淡水魚への移行調査や河川や湖沼の実態把握に、いち早く乗り出した。
 だが、原発事故から約5カ月が過ぎた23年8月、魚への影響調査を担当していた泉は疑問を抱えていた。水からセシウムが検出されない湖沼や川のヤマメなど天然淡水魚の一部から食品衛生法の基準値(1キロ当たり500ベクレル)=現在は100ベクレル=を超えるセシウムが検出されるのはなぜか-。
 泉は仮説を立てた。「魚が口にする餌からセシウムが吸収されているのではないか」。配合飼料で飼育した県内のほとんどの養殖の淡水魚からはセシウムが検出されていなかったからだ。
 ■ ■
 泉は試験場に2つの水槽を用意し、ヤマメを10匹ずつ飼育する実験を始めた。セシウムを含むミミズ(1キロ当たり約3000ベクレル)とトビゲラ(同約1550ベクレル)を約1カ月間与え続けたところ、セシウムが平均で139ベクレル検出された。
 一方、養殖で使われているセシウムを含まない配合飼料を同期間与えたヤマメからは検出されなかった。
 ミミズとトビゲラを与え始めて13日後のセシウムの平均値は約36ベクレル。実験段階だが、餌を与え続けることで、より多くのセシウムを取り込むことも判明した。泉は「自然界でも同じメカニズムで魚体にセシウムが蓄積されている可能性が高い」とみている。
 同試験場は、実験結果を踏まえ、淡水魚の養殖現場でセシウムを含む天然餌の混入防止策の必要性と、餌の管理徹底を周知しようと、養殖業者らに研究成果を説明した。
 ■ ■
 餌からのセシウムの吸収が実験で分かったが、個体によってセシウム濃度にばらつきがある。「放射性物質を体内に取り込むメカニズムのさらなる解析が必要だ」。泉は強調する。
 一方、県内の湖沼や河川の実態などを調査している川田は、今でも頭を悩ませている。現在、国、県からの要請で捕獲が自粛されているのは相双地方を流れる新田川のヤマメや真野川のウグイなど11魚種。旧警戒区域周辺を除く、ほとんどの湖沼や河川の魚種でモニタリング調査のセシウムの値が右肩下がりなのに、ごく一部に値が増減を繰り返している水域があるからだ。「(原発事故当時の)風向きの影響なのか。事故から2年たったが、いまだに原因が分からない」
 福島第一原発から西に約130キロ-。川田ら研究者を悩ませる「例外」は、県内で唯一、ヒメマスが生息するとされる金山町の沼沢湖だった。(文中敬称略)
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